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カンボジアで会った日本人 |
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小島幸子さん(アンコールクッキー社長) |
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カシューナッツやハス茶、胡椒、コーヒーなど
カンボジアのお土産にどうぞ。
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◇小島幸子
こじま・さちこ
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店内に一歩足を踏み入れると、香ばしい焼きたてクッキーの香りが広がる。世界遺産アンコール遺跡群へ向かう途中にある黄色い看板が目印のこの店、「アンコールクッキー」を経営するのが小島幸子さん。小島さんはシエムリアプでは、マダム・サチコという愛称で親しまれ、カンボジアでアンコールクッキーの販売を開始して今年で3年目を迎える。
「カンボジアに来る前の3年間は、日本で日本語を教えていました。日本での経験を生かし、海外でも日本語を教えたい! そう願っていたとき、私のもとに偶然、カンボジアで教えられるという話が飛び込んできたんです。できることなら、アジアで日本語教師として働きたいと思っていた私にとっては朗報で、すぐにカンボジアへ行こうと決心。これで、日本語教師として働ける! と思っていましたが、当時は今以上に何もないシエムリアプ。現地の上司は『突然何もない町にやってきた女性が、本当にここでやっていけるのだろうか…。』不安に思ったのでしょう。『1年間、ガイドの任務を果たしたら、日本語教師として採用しよう』という条件を私に与えたのです」。
小島さんは、ガイドとして1年間頑張り抜いた後、めでたく日本語教師として採用。そしてシエムリアプで2年間働いた後、一度日本へ戻ることに。帰国した後は、以前勤務していた職場で仕事を再開することになるが、どことなく満たされてないことを感じる。カンボジアから来た留学生仲間たちとカンボジアについて話すことが、どれほど楽しいことか。それと同時に、カンボジアで何かを立ち上げることに、興味を持ちはじめる。そして、2003年11月、再びシエムリアプに戻ってきた。
「以前ガイドをしていた頃にお客さんから言われた言葉を思い出したんです。『カンボジアのお土産ってないのね。仕方ないから、タイでチョコレートでも買って帰ろうかしら』。この言葉がヒントになり、カンボジア産の材料を使用したクッキー、それもアンコールワットをかたどったクッキーを作ろうと思いました。決めたら即行動の私。シエムリアプに戻ってからの3ヶ月間は、試行錯誤を繰り返し、クッキー作りに専念しました。そして、2003年4月、アンコールクッキー1号店のオープンを実現したのです」。
スタッフはオープン当初からさほど変っていないという。だからこそ、初心を忘れずに、維持し続けることができているのかもしれないと語る小島さん。
「ハス茶やコーヒー、胡椒など…。実際に商品の数は増えていますが、私がクッキーを売っていることは何も変わっていないんですよ。カンボジアのお菓子土産を作るライバルが出てくると気になりますが、自分のやり方は自分のやり方。相手に合わせず今のスタッフと一緒にやっていければいいと思ってます」。
今後は、日本人パティシェが腕を振るい、クメール・デザートを日本人好みにアレンジし、おいしく食べてもらうカフェをアンコールクッキー2号店内オープンする予定だと言う。小島さんは、これからも走り続けていきたい、動いていたいと言う。漲るようなエネルギーを感じた。
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