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カンボジア通信 |
2005年8月18日 |
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11 常連は楽チンだ |
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ビールを買う時、いつも近所の決まったところで買っている。その店を仮にAとしよう。カンボジアで売られているビールのなかではTigerが一番好きなのだが、近所の店のなかではAが一番安い(2005年8月15日現在、1本3000リエル)。Aではビールのほかに各種缶飲料、ガム、スナック菓子、携帯電話のカード(セルカード)などが売られている。初めてAで買い物をしたときは店員さんに
「何を買いに来たの?」
と聞かれたものだが、Aでの買い物を重ねるにつれ、店員さんに顔と来店目的を覚えられた。三回目にAへビールを買いに行ったときのことだ。
「今日はビール何にする?」
こちらからは何も告げていないのに、もうビールを買いに来たということがバレている。
「冷えているTigerを3本ね」
カンボジアでは缶、または瓶の飲料を買う時、冷えているものが欲しい場合は「冷たいものを」と指定する必要がある(スーパーマーケットやコンビニでの買い物を除く)。店員さんが
「冷たいのにしますか?」
と聞いて来ることもあるが、そうでない場合は冷えていないものが出てくる可能性が高いからだ。まだ冷蔵庫の普及率は高くなく、所得に占める電気代の比率が高いことも関係してか、瓶や缶の飲料を冷やす場合は氷を入れたアイスボックスを冷蔵庫のように使っている店がほとんどだ。アイスボックスでは冷蔵庫のようにすぐにものを冷やすことは難しいので、冷えたものが売り切れてしまうという状態がしばしば生じる。以上が「指定」の必要な理由だ。にちなみに冷えているものもそうでないものも値段は同じ。
さて、4回目に買いに行ったときのこと。
「今日は何本?」
すでにビールの銘柄を見透かされ、本数しか聞かれない。本数を告げると、店番の女性が店の奥にいる幼い女の子に大きな声で
「冷たいTiger3本ねー」
と告げる。もう「冷たいものを」と指定しなくともこちらが冷たいものを要求していることもわかっている。客は僕だけではなく、毎日いろいろな人が買いに来るというのに、よく僕個人の好みまで覚えているものだ。
5回目に買いに行ったときは、いつもの店番の女性は見当たらなかったものの、男性の店員がいつもの女性のように
「今日は何本?」
と対応してくれる。6回目に行ったときは、いつも店の奥からビールを持って来てくれる幼い女の子まで
「何本?」
と言う。Aの店員さんは全員僕の好みを覚えてくれたようだ。
7回目に買いに行ったときは、店からやや離れたところで店員の女性と目が合ったため、右手の指を三本立てて合図を送ってみた。「3本買うよ」という意味だ。すると女性は店の奥へ姿を消し、数十秒後、Tigerの缶を3本持って戻って来た。いやいや、まったく素晴らしい。
首都プノムペンの場合、国産ビールのAngkorやBayonはたいていどこの店でも扱っているが、Tigerは置いていないという店は珍しくない。外出先で見つけた飲み物販売店でTigerを買おうと思ったことがあるが、Tigerはなかったり、あってもAより高かったり、冷えているものがなかったりする場合がほとんどだ。Aからさほど離れていない別の店Bでは、冷えているビールがない場合、頼めば有料で冷却用の氷(一塊500リエル)をつけてくれるのだが、BではTigerは1本3200リエルもする。これならスーパーマーケットで冷えているものを買ったほうが安い。Aでもたまに冷えたTigerが売り切れてしまっているときもあるのだが、いつも買っているからかそう言う場合は無料で氷をつけてくれる。しかもAの氷はBのとは違って食べられる氷、つまりBの氷より高価なのだ。これはやはり「お得意様」だから? |
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井伊誠のブログ「カンボジア通信」はこちら>>> http://cambodia.blogtribe.org/ |
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