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カンボジア通信 |
2004年8月16日 |
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18 カンボジア人のお仕事見学記(1) |
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「カンボジア風土記」といっても、最近は単なる僕の旅行記になってしまっているが、あまり細かいことは気にしないでください。
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村で見られるカンボジア人の仕事を見学させてもらうことにした。以前から村の生活のようすを見たいと思っていたのだが、なかなかいい機会に恵まれず、実行できずにいたのである。仕事のようすをビデオに収められたら、クメール語の学習のためのちょっとした教材にもなるかもしれない。
「見学させてもらうことにした」といっても何かあてがあるわけではないので、まずは仕事をしている人を探す必要がある。幸い僕には自転車という強力な味方がいたので、気の向くまま「相棒」とともに社会科見学の旅に出ることにした。ぶらぶらしてりゃあ何か見つかるだろう。
国道1号線をベトナムのほうへ向かって進む。20分ほど進んだところで、さっそく「仕事人」らしき人物を発見した。「仕事人」はニッパヤシの葉を使い、家の庭で何か仕事をしている。生け垣で囲まれた庭には、生命力の溢れた熱帯の樹木が植えられている。僕は門の前に自転車を止めて庭の中へ入り、挨拶をして日本から来たことと訪問の目的を告げた。
「こんにちは。日本人がクメール語を学習するのに役立つようなビデオを作っていて、カンボジア人の仕事のようすを撮影させてもらっている(※1)んですが、撮影させてもらえませんか」
おじさんはにこやかな笑顔を浮かべ、撮影を許可してくれた。高床式住居の床下に置いてある椅子には、おじさんの奥さんと娘さんが座り、おじさんの仕事を見守っている。娘さんは身重であるにもかかわらず腰を上げ、自分が使っていた椅子を勧めてくる。
「あなたには子どもがいる。(自分のお腹をさすりながら)僕には子どもはいない。どうぞ座ってください」
へたくそなクメール語を駆使してつまらない冗談をいうと、なんとか通じたようで娘さんは笑いながら再び腰をかける。娘さんの横ではお母さんが「あれまあ〜、うちのお父さんが撮影されているよ〜」といったようなことを言い、気持ちのいい笑い声を響かせる。
[写真1]笑顔で撮影を許可してくれたおじさん
「仕事人」の手順はこうだ。まず、ヤシの葉を一本の軸にあて、そこを中心として横半分に折り曲げる。次に細く裂いたヤシの葉を糸のように使って折り曲げた葉を軸に縫い付けていく。基本的にこの作業の繰り返しのようだ。
[写真2]葉と葉を縫い合わせているところ
ところで、撮影許可が下りたのはいいが、いったい何を作っているのかがわからない。ビデオを回しているだけではあまりにも能がないので尋ねてみた。
「家の屋根だよ」
なるほど、カンボジアではヤシの葉葺きの家をよく見かけるが、あの屋根はこうやって作られるのか。聞けばこの仕事を始めたのは2年前とのこと。後ろを振り向くと、ずらりと庭に並べられた完成品が視界に入る。なかなか壮観な眺めだ。
[写真3]庭に並べられた完成品
初めて見たので大変興味深かった。雑談しながらしばらくの間見学させてもらったのだが、あまり長居するのも悪いと思い、10分ほどで撮影を切り上げ、お礼をいってその場を去った。
「こりゃあなかなかおもしろいぞ」
うまい具合に"こと"が進んだため、僕はすっかり調子に乗って次の「仕事人」を探して動きだした。すると「屋根職人」の家から300メートルくらい離れたところで、2人目の「仕事人」を見つけた。
※1
「撮影させてもらっている」といってもこのときが初めてなのだが、まあそういうことはどうでもいいだろう。 |
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井伊誠のブログ「カンボジア通信」はこちら>>> http://cambodia.blogtribe.org/ |
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